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まるでカースト制

シロアリ王国ができるまで

シロアリの生き方は、私たち人間にも通じるものがあります。まず、「婚活」をして配偶者を見つけ、新婚生活をスタートさせます。このカップルの「愛の巣」となるのが、皮肉にも私たち人間の住居だったりするので笑えないのですが、夫婦で巣をつくりあげ、子どもを育てます。子ども達は80日ほどをかけて成虫となり、その大部分が「職蟻」に、1、2匹が「兵蟻」となります。職蟻が働けるようになると、夫婦は「父」と「母」から、「王」と「女王」に昇格。生活の一切合切を子どもである職蟻にまかせて、シロアリ王国のさらなる繁栄に励むのです。女王は春から秋にかけて産卵を続け、最盛期には1分間に60個の卵を生むこともあるとか…そのパワーたるや、脱帽ものです。

王族と労働階級

子どもが増えて、職蟻や兵蟻が増えてくると、家族の枠を超えてやがて「社会」となっていきます。シロアリの社会は、生殖能力を持つ王族、生殖能力のない労働階級に2分されるのです。王族は、王国の創設者である夫婦一対と、皇太子・皇太子妃のこと。皇太子と皇太子妃は、私たちの宿敵、いわゆる「はあり」と呼ばれるものです。はありが生まれるまでには王国創設から3年はかかるということですので、もし自宅付近ではありを見つけた場合、3年以上前から浸食されていることが考えられます。

労働階級は、職蟻と兵蟻が中心です。職蟻は、王と女王の食事の世話から、生まれた卵の管理までこなす働き者です。また、貯蓄食糧と王国内の人口(蟻口?)のバランスを考えて、あまり卵を生まないよう王女の食糧を減らすこともあるとか。職蟻には、政治的センスも備わっているようです。

最盛期には100万匹社会!?

健康な王と王女、頭の切れる職蟻や兵蟻、そして絶好の環境に恵まれれば、シロアリ王国は7年ほどで30万~40万匹が暮らす大帝国になります。南国では、100万匹クラスの王国もあるとかで、シロアリの繁殖能力の高さには驚かされますね。(感心している場合ではないのですが…)

最盛期になると、副王族なんていう階級も出てきます。副王族は、王族に何らかの事故が起きたときに、「卵製造予備マシン」として控えているだけのもので、あまり安穏としていられない「労働貴族」。また、時代を担う「はあり」である「擬蛹」も現れてきます。

ひとつの所帯から、いくつもの階級を抱える大王国へーー。シロアリの社会は、実に巧みに大胆に構成されているのです。

 
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